2026年版Mac Studio M5 Max・M5 Ultraのスペックと価格まとめ

2026年8月に発表されたMac Studio(M5 Max・M5 Ultra)のスペックと価格・発売日、QwenによるローカルLLMの実測性能、NVIDIA DGX Sparkとのメリット・デメリット比較をまとめます。

2026年版Mac Studioの前面、2つのUSB-CポートとSDカードスロット
2026年版Mac Studio(Apple提供)

Appleは2026年8月25日、M5 MaxとM5 Ultraチップを搭載した新しいMac Studioを発表しました。2025年のM4 Max・M3 Ultraモデル以来、約1年半ぶりのアップデートで、Appleは「これまでで最もパワフルなMac」と紹介しています1。外観はそのままで、チップと接続性が変わったスペックアップデートなので、何が変わったのかを中心にAppleの公式発表をもとにまとめました。

2026年版Mac Studioの主なスペック

M5 MaxとM5 Ultraチップ

新しいMac Studioは2種類のチップから選べます。M5 Ultraは、すべてのGPUコアにNeural Acceleratorを搭載した初めてのUltraチップです1。

項目M5 MaxM5 Ultra
CPU18コア(スーパーコア6+高性能コア12)最大36コア(スーパーコア12+高性能コア24)
GPU最大40コア最大80コア
ユニファイドメモリ最大128GB最大512GB
メモリ帯域幅最大614GB/s1.2TB/s
メディアエンジンH.264、HEVC、ProRes、AV1デコードM5 Maxの2倍のエンコード・デコードブロック

M5 Ultraのメモリ帯域幅は前世代(M3 Ultra)より50%向上しています。最大512GBのユニファイドメモリは、大きなLLMをローカルで動かしたい人にとって最も目を引くポイントだと思います。ただし512GBモデルは他のモデルより遅れて10月末に発売されます1。

ストレージと接続性

2026年版Mac Studioの背面にあるThunderbolt 5ポート、イーサネット、USB-A、HDMI、ヘッドフォンジャック
Mac Studioの背面ポート(Apple提供)
  • SSD: 新しいSSDアーキテクチャで、前世代より最大2倍高速です。
  • Thunderbolt 5: 最大6ポート、1ポートあたり最大120Gb/s
  • ディスプレイ: 最大8台、または5K・120HzのStudio Display XDRを最大4台
  • ワイヤレス: Apple設計のN1チップでWi-Fi 7とBluetooth 6に対応(Mac Studioでは初めて)
  • USB-Cのジェンロック: iPhone 17 Proなどのプロ向けカメラと映像を同期
  • クラスタリング: 複数のMac StudioをThunderbolt 5とRDMAでつなぎ、AI推論を分散処理できます。

Appleが発表した性能

以下の数値はすべて、Appleが2026年7月に実施した自社テストの結果です1。実際の性能は作業内容や構成によって変わるので、参考として見るのがよいと思います。

M5 Max(M4 Max比)

  • LM StudioでのLLMプロンプト処理が最大3.9倍
  • テキストからの画像生成が最大3.5倍
  • DaVinci Resolve StudioのMagic Maskが最大3倍
  • GPU性能が最大50%向上

M5 Ultra(M3 Ultra比)

  • AIのピーク演算性能が最大4.3倍
  • LM Studioのプロンプト処理が最大4倍
  • Foundry Nuke CopyCatの機械学習トレーニングが最大3.3倍
  • マルチスレッドCPU性能が最大1.3倍、グラフィックスが最大1.8倍
  • 8K ProRes 422(30fps)ストリームを最大33本同時再生

全体的に、CPUの向上幅(1.3倍)よりAI・GPU側の向上幅のほうがずっと大きいです。各GPUコアに搭載されたNeural Acceleratorのおかげで、ローカルLLMや画像生成のようにGPUを多く使う作業なら体感差が大きそうです。

実際のローカルLLM性能(Qwen・DeepSeek)

上の数値はAppleの自社テストなので、発売後に出たレビューの実測値を別途調べました。ローカルLLMのトークン生成速度はチップ性能よりもメモリ帯域幅に大きく左右されるため、帯域幅1.2TB/sのM5 Ultraが有利な分野です。

Qwen 3.8 27B(denseモデル)

Tom's Hardwareは、メモリ帯域幅を多く使うdenseモデルのQwen 3.8 27B(Q4_K_M)をllama.cppで動かし、M4 Max、NVIDIA DGX Sparkと比較しました2。コンテキスト長ごとの生成速度(トークン/秒)は以下のとおりです3。

コンテキストM5 UltraM4 MaxDGX Spark
046.322.711.8
16K43.421.111.0
64K32.414.69.3
128K30.19.07.7

M5 UltraはM4 Maxの約2倍、DGX Sparkの約4倍の速度です。ただし最初のトークンが出るまでの時間(TTFT)は32KまでしかM5 Ultraが速くなく、128KではDGX Sparkのほうが速くなりました(295.8秒対236.8秒)3。

LM Studioで4ビットのMLX版を使ったBGRのレビューでは、同じモデルがM5 Ultraで毎秒約55トークン、前世代のM3 Ultraで約40トークンでした。M5 Max(MacBook Pro)はM3 Ultraと同程度だったそうです4。

Qwen MoEモデル

MoE(混合エキスパート)モデルは全体のサイズが大きくても、トークンごとに一部のパラメータしか使わないため、denseモデルより高速です。

  • Qwen 3.5 122B A10B: M5 Ultraで毎秒約80トークン、M3 Ultraで約60トークン(LM Studio)4
  • Qwen3.8-Flash-Next: M5 Ultra(256GB)でMLXを使い、4Kコンテキストで毎秒90.7トークン、128Kでも60.6トークン。16Kプロンプトの処理速度は毎秒2,887トークンで、M3 Ultra(1,143トークン)の約2.5倍です(MacStories測定)3。

DeepSeek

M5 UltraでDeepSeekの大型モデルを実測した公開データは、まだ見つけられませんでした。メモリ帯域幅から計算した推定値しか出回っていないため、ここには載せていません。DeepSeek V3・R1(671B)のような大型モデルは4ビットに量子化しても数百GBが必要なので、10月末に出る512GBモデルの発売後にようやくまともな測定結果が出てきそうです。

NVIDIA DGX Sparkとの比較

ローカルAI向けデスクトップとしてMac Studioと最もよく比較されるのがNVIDIA DGX Sparkです。GB10 Grace Blackwellチップに128GBのユニファイドメモリを搭載した、手のひらサイズのAI専用コンピュータです5。

項目Mac Studio(M5 Max)Mac Studio(M5 Ultra)DGX Spark
チップM5 MaxM5 UltraGB10 Grace Blackwell
メモリ最大128GB最大512GB128GB LPDDR5x
メモリ帯域幅614GB/s1.2TB/s273GB/s
OSmacOSmacOSDGX OS(Linux)
複数台接続Thunderbolt 5 + RDMAThunderbolt 5 + RDMAConnectX-7 200Gbps、最大4台

Mac Studioのメリット

  • 生成速度: 帯域幅がDGX Sparkの2.2倍(M5 Max)〜4.4倍(M5 Ultra)なので、一人で使うチャットやエージェント作業のトークン生成がずっと速いです。
  • メモリ容量: M5 Ultraは最大512GBまで搭載でき、1台でより大きなモデルを載せられます。DGX Sparkは128GBが上限なので、それ以上のモデルは複数台をつなぐ必要があります。
  • 汎用性: 動画編集や開発など普段使いのMacとしてもそのまま使え、LM Studio・Ollama・MLXですぐにローカルLLMを動かせます。

Mac Studioのデメリット

  • CUDA非対応: vLLMやSGLangのようにクラウドGPUで使われるスタックや、ファインチューニングのエコシステムはNVIDIA側のほうがはるかに充実しています。
  • 長いプロンプトの処理: 上のテストのように128Kといった非常に長いコンテキストでは最初のトークンまでDGX Sparkより遅く、プロンプト処理速度はRTX 5090の半分ほどです(6Kプロンプトで毎秒1,701トークン対3,031トークン)3。
  • 価格: M5 Ultraは開始価格の時点でDGX Sparkよりずっと高価です。

DGX Sparkのほうが向いているケース

  • CUDAベースでモデルを開発・ファインチューニングしたり、クラウドにデプロイするコードを同じ環境で事前に試したりしたいとき。NVIDIAは1台で最大200Bモデルの推論、70Bモデルのファインチューニングが可能だとしています5。
  • 複数のリクエストを同時に処理するとき。LMSYSの測定では、Llama 3.1 8Bはリクエスト1件で毎秒20.5トークンでしたが、32件をまとめて処理すると毎秒368トークンまで上がりました6。

逆に同じ測定でLlama 3.1 70Bは毎秒2.7トークンにとどまり、大きなモデルを一人で速く使う用途では帯域幅の限界がはっきりしています6。まとめると、一人で大きなモデルを速く使うならMac Studio、CUDA開発や同時処理が中心ならDGX Sparkが向いています。

価格と発売日

発表時の開始価格は以下のとおりです1。実際の販売価格は構成(メモリ・SSD)や販売店、時期によって変わります。

モデル開始価格(米国)学生・教職員向け
M5 Max2,499ドルから2,299ドルから
M5 Ultra5,499ドルから5,099ドルから
  • 予約注文: 2026年8月25日から、米国を含む30の国と地域で開始(韓国は8月27日から)
  • 出荷・店頭販売: 9月22日から
  • 512GBユニファイドメモリモデル: 10月末

どのモデルを選ぶべきか

Appleが発表したスペックをもとにすると、選び方は比較的シンプルです。

  • M5 Max: 動画編集、3D作業、開発には十分な性能で、価格は半分以下です。メモリが128GBで足りる作業ならこちらが合理的です。
  • M5 Ultra: 128GBを超えるメモリが必要な作業(大規模LLMのローカル実行など)や、8Kの複数ストリーム・大規模レンダリングのようにGPUとメディアエンジンを限界まで使う作業に向いています。

macOS 27も今秋に無料アップデートとして提供される予定で、新しいMac StudioでApple Intelligenceや新しいSiriの機能も使えるようになります1。

詳しい情報は下のリンクをご確認ください。

Apple 2026 Mac Studioをクーパンで見る

参考

Footnotes

  1. https://www.apple.com/newsroom/2026/08/apple-introduces-new-mac-studio-with-m5-max-and-m5-ultra/ ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6

  2. https://www.tomshardware.com/desktops/mini-pcs/apple-mac-studio-m5-ultra-review ↩

  3. https://www.contextstudios.ai/blog/mac-studio-m5-ultra-local-ai-guide ↩ ↩2 ↩3 ↩4

  4. https://www.bgr.com/2264114/mac-studio-m5-ultra-review/ ↩ ↩2

  5. https://www.nvidia.com/en-us/products/workstations/dgx-spark/ ↩ ↩2

  6. https://lmsys.org/blog/2025-10-13-nvidia-dgx-spark/ ↩ ↩2

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